LS3/5Aについて

BBCモニターLS3/5Aで聴こう

幸せな歌の継承者

 歌謡曲に詳しい訳ではないけれど、聖子ソングの持つ幸福感を平成につないだアーティストといえば、楽曲とボーカルの質の高さの点で、いきものがかりを挙げたいと思います。

 

1.  夏空グラフィティ 

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  ♪タイムマシンの針を壊して永遠の夏を手に入れたんだ♪ とか、

♪神様の秘密のカバンから夏だけ盗んでふたりで並べよう♪ とか、

松本隆ばりのしびれるフレーズ、しかも♪渚に白いパラソルとよく似たコード進行(IV-V-IIIm-VIm)が使われていますね。長調短調かよくわからない感じは「チェリーブラッサム」を受け継いでいるし、元気で幸せいっぱいなところは「夏の扉」でしょう。そして何より聖恵ちゃんのボーカルが素晴らしい!

 

2. 気まぐれロマンティック

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 ゲーム仕立てでメンバーのコスプレを楽しめるPV。明るくて良いですね。Aメロの後半、♪嘘でしょ 冷たくあしらった こしゃくなエクボに ちょっと心が揺れてる♪の箇所の、VmとIVmを含む特徴的なコード進行は、「白いパラソル」の♪気持ちだけ聞かせて 髪にジャスミンの花 夏のシャワー浴びて♪を引き継いでいると思います。

 

 3. キミがいる

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 作詞・作曲・主演と、聖恵ちゃんの魅力が爆発しているPV。電車で隣に乗っていそうな普通の女の子だけど、不二家のペコちゃんみたいな笑顔がとても魅力的です。モータウン・ビートのアレンジは、もちろん「ハートをRock」ですね。見てるだけでこちらも笑顔になります。

 

4. Kira Kira train

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 これは「木綿のハンカチーフ」+「なごり雪」の世界を、列車の疾走するリズムに乗せた、軽快で切ない上質のポップス。普通はサビに使うことの多い♪渚に白いパラソルのコード進行を、あえて抑えた部分で使うという技も冴えていますね。ライブ特有の歌い損じが、かえって口パクでないことを証明するぐらいの安定した歌いぶり。素晴らしいパフォーマンスです。

 

ひるがえって令和の世の中はどうなっているでしょうか。spotifyのヒットチャートTOP50-JAPANの今日のTOP10は次の通りでした。

  1. Butter(BTS
  2. Permission to Dance(BTS
  3. ドライフラワー(優里)
  4. Cry Baby(Official髭男dism)
  5. Dynamite(BTS
  6. きらり(藤井 風)
  7. 夜に駆ける(YOASOBI)
  8. STAY(The Kid LAROI, Justin Bieber)
  9. 怪物(YOASOBI)
  10. 群青(YOASOBI)

このうち、1,2,5,8は英語歌詞(世界市場向け)なので除外するとして、日本市場向け作品の歌詞は次のようなものです。

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上のリンクの囲みの中に表示されている歌詞の出だしを見ただけでも、ネガティブ方向の単語ばかり目立ちますね。高度な作曲・編曲技術はもっぱら、陽光の射さないダークな世界を表現することに奉仕しているように見え(聴こえ)ます。最近の若い人たちはこういうのが好きなのね。

いきものがかりのメンバーの一人が脱退を表明したということも、聖子ソングに代表される幸せな歌が、徐々に時代と合わなくなってきていることの(残念な)徴しなのかもしれません。

 

<追記>

いきものがかりとそのファンの皆さんには申し訳ないけれど、彼らが青春歌謡としての最高の輝きを見せたのはメジャーデビューからアルバム3枚目(2008年)までのような気がします。リメイクされた「ノスタルジア」や「夏・コイ」をインディーズ時代のオリジナルと聴き比べれば、何を得て何を失ったかを感じ取れるかもしれません。それもそのはず、2008年時点で25,6歳になっていたわけで、いつまでもハイティーン気分でやって行くのは無理だったでしょうね。spotifyで最新アルバム(2021年)も聴いてみたけど、、、ごめんなさい。

2021年なら、こちらのカバーの方がずっと(僕の好きな)いきものがかりだと思う↓

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<追記2>

YouTubeで「ノスタルジア」の聴き比べ。

メジャー版↓

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インディーズ版↓

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インディーズ版(Live)↓

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<追記3>

アコースティックアレンジ

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