LS3/5Aについて

BBCモニターLS3/5Aで聴こう

ASRメンバーによるスピーカーのブラインドテストの結果について考えてみた

筋金入りのオーディオ客観主義者たちが集まるサイト、オーディオ・サイエンス・レビュー(ASR)フォーラムをご存知でしょうか。音は物理現象に過ぎないのだからオーディオ装置は測定データで評価すべきだという理念に基づいて、リッチな主催者Amirはプロ用評価装置を自前で購入して各種オーディオ機器の測定結果を公表しています。

https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php

 

今回の記事は、過去に測定データを公表されているスピーカー4機種を、ASRメンバーがブラインド・テストして、聴感との関連を見ようというものです。

https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/four-speaker-blind-listening-test-results-kef-jbl-revel-osd.25818/

 

12人の参加者は4種類のスピーカーの外観を見ることなく、それぞれ5曲ずつの再生音楽を聴いて、オーディオ的な忠実度を10点満点で主観評価しています。主観評価でも統計的に処理できれば測定データとして扱えるという訳です。その生データを入手できたので集計してみたのがこちら。(注:12人のうち2人は評価方法を誤って採点したため不採用)

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楽曲の違いによる評価結果

上の表では楽曲毎に一番評価の高い(点数が大きい)スピーカーを青色で、二番目を水色で、三番目をピンク色で、最低評価を赤色で、それぞれ表示しています。評価結果は明らかで、楽曲によらずほぼ Revel W553L > KEFQ100 > JBL Control X > OSD650 という結果になりました。これは下図に示す周波数応答の平坦さと良く一致をしているように見えます(平坦な機種ほど評価が高い)。

https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?attachments/allspins-png.147699/

 

 

しかしながら、リスナー個人個人の選好を見ると、そう簡単ではありません。

 

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リスナーの違いによる評価結果

楽曲の違いによる評価結果と同じ Revel W553L > KEFQ100 > JBL Control X > OSD650 となったのはListener 1 ひとりだけで、他のリスナーはどこかが違う評価となっています。特にListener8は、OSD650 = JBL Control X > Revel W553L > KEF Q100というように、普通とはほぼ逆の評価です。

 

ここから分かることは、メーカー側は平坦な周波数特性を目指して製品設計すれば多くのリスナーからの支持を期待できるのですが、リスナー側は平坦な周波数特性の製品を購入しても満足できるとは限らないということです。平坦なものを好むリスナーが多いというだけで、自分がそうかどうかは実際に聴いてみなければ分からないのです。

 

<追記>

上記では主観評価と周波数特性の平坦度との関係と書きましたが、より正確には主観評価とpreference rating score(好感度)との関係です。preference rating scoreについては次のサイトに解説があります。

最新スピーカー測定技術「スピノラマ」 -技術ノート-評論/情報-AudiFill(オーディフィル)

実測データ:

Speaker Data (beta) - Google ドライブ

A collection of loudspeakers measurements

好感度:

Revel W553L (5.1)

KEFQ100 (5.1)

JBL Control X (2.1)

OSD650 (1.1)